デジタルマーケティングの内製化に必須の理論をご紹介

こんにちは、定額の集客代行サービス『BBマルケ』代表の鈴木です。
実は私、4年間ほどとある人材会社のWEBマーケティング部署の立ち上げメンバーとして、会社員時代の多くのキャリアを過ごしてきました。
その中で、マーケティング部門の内製化のハードルの高さも、どこで壁が来るのか?といったことなど、色々と体験しました。
ですので今回は、デジタルマーケティング機能を内製化しようとお考えの企業様に、必須のマーケティング理論をご紹介したいと思います。
この記事を読むと、どういうことを考えながらマーケティング業務を遂行していけば良いのかブレが少なくなるため、業務に集中しやすくなります。
また、社内でのマーケティング部署の立ち位置や役割の明確化も出来るため、特に内製化プロジェクトの初期段階~中期段階において非常に効果を発揮する考え方だと思います。
それではどうぞ御覧ください。
目次
なぜマーケティングをするのか?を考えないマーケター達

マーケティングの父であるコトラーさんが、マーケティングの定義をしてから100年ほど経つでしょうか。
今やITテクノロジーがマーケティングの様相を大きく変え、WEBマーケティング、デジタルマーケティングという言葉が一般的に浸透するまでになりました。
それもそのはず、このWEBという力は非常に大きな3つの特質を持っています。
1.すべてを数値化出来る
2.低単価(小ロット)で運用できる
3.How toだけなら3ヶ月で習得できる
こういったものです。
他にもあるでしょうが、私が考えるWEBマーケティングのすごい点はこの3つです。
いわゆるマス広告や雑誌、DM、ラジオ、といった数値化がとても難しい広告主流の時代に、WEBという画期的なツールが目の前に落ちてきました。
そこから各社、競うようにリスティング広告やSNS広告などを実施し始め、多くの中小企業がその恩恵に預かったはずです。
しかしここで冷静にならなくてはいけないことがありました。
あまりにもノウハウやハウツーに寄ってしまった日本のマーケティング業界では、WHY(なぜそれをするのか?)を考える間もなく、過当競争を行い続けてしまったのです。
その結果、顕在顧客の取り合いにより広告単価が高騰し、利益を圧迫した結果、マーケティングの次のステップに進むことが出来ず消えてしまった企業が多く生まれたと思います。
デジタルの世界では、リアルな顧客とのコミュニケーションが発生しません。
そのため、数字だけで判断してしまい、いかにデジタルであろうとも、人間対人間というコミュニケーションが大前提であることを忘れてしまったように思います。
人間とは何に惹かれる生き物なのか?
なぜ魅力を感じるのか?
こういった問いをせず、マーケティング活動を行い続けることの無意味さをマーケティング理論を交えちょっとずつ解説したいと思います。
マーケティングとは何か?

マーケティングの定義
まずはこの記事内でのマーケティングの定義をしっかりと行いたいと思います。
端的にマーケティングを定義すると、「お客さんが自然と手を挙げてくれる仕組み作り」だと私は考えています。
その際に、営業とはゴールは同じだが別物であるということに気が付かなくてはいけません。
「売上、利益を最大化させるあらゆる活動」
これが100年前にコトラーさんが定義したマーケティング定義ですが、営業もマーケティングもつまるところ、この「売上、利益を最大化させるあらゆる活動」を行っていると思います。
しかし、ゴールは同じであるにも関わらず、中身は別物。
・営業は【今すぐ客】へのアプローチを行い
・マーケティングは【そのうち客】へのアプローチを行う
こういった線引きは、絶対に必要なのです。
その理由を次に解説致します。
マーケティングの鍵は「潜在顧客が手を上げたくなる仕掛け」を作ること
個人的には、顕在顧客向けのリスティング広告は、僕の中では営業活動の一環であると思っています。
逆に、デジタルマーケティング部の本質は、デジタルを利用した潜在層へのアプローチであると信じています。
確かに、デジタルマーケティング初期においては、数字が出やすいがために、顕在顧客への集客アプローチと、LPやメルマガによる刈り取り施策がメインになってしまうと思います。
しかし、1年2年すると、「あれ?どうもおかしい。成長率が著しく低い。」
と言った現象に見舞われます。
少し考えるとこの現象は至極当たり前なことです。
「今すぐ買いたい!」そんなお客さんが、何もしないのにどんどん増えていく訳がないからです。
マーケティングの本領発揮は、顕在顧客(今すぐ客)の刈り取りではなく、潜在顧客へのアプローチ(見込み化)にあるわけです。
そうしないと、マーケティング部門の内製化など、1年程度の単なる営業強化プロジェクトに成り下がります。
要注意なのです。
マーケティングの本質は人をハックすることであるべき理由とその理論

マーケティングを何故するべきか?
ここまでの話をまとめると以下のとおりです。
1.マーケティングの役割を顕在層へのアプローチに限定すると失敗する
2.潜在層へのアプローチを完成させてこそマーケティングの本領発揮に繋がる
1.の失敗する理由は、先程申し上げたとおり簡単です。
顕在層は数が限られており、人口も縮小する中で、どう考えてもいずれ限界が来るからです。
この今すぐ客をいかに効率よく獲得するかだけを考えていると、面のハックをしたがります。
例えば、リスティング広告がうまく行ったから次はSNS広告をやろう!
例えば、BtoBメディアの純広告はどうだろうか?
例えば、他社の持ってるリストにメルマガを送れないか?
例えば、アフィリエイトなんてどうだろうか?
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といっているウチに、施策はすべて打ち終わりますし、単純に広げていっても成果は出ないでしょう。
この話は、直近の1ヶ月、2ヶ月で成果を上げるだけであれば必要ありませんが、1年以上の長期的に会社を成長させ続けるマーケティングにおいてはとても重要な考え方です。
一方の2.の潜在層(そのうち客)へのアプローチを行うという定義で動くなら、マーケティング部署は必ず、人間をハックしなくてはいけません。
市場を新たに作る、新たなニーズとウォンツを発掘する行為だからです。
そのために、人間の脳みそに働きかける必要があるからです。
「どんな時にうちのサービスが必要になるだろうか?」
「その時、どんなことを訴求すると魅力的に映るだろうか?」
「誰に言われると、すんなりと納得するだろうか?」
「どういうストーリーがあると、人は惹きつけられるか?」
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これは詰まるとこ、『人間探求』です。
面をハックしているうちは、マーケティング活動の「いろはのい」だと私は思います。
本当の勝負は、「い」をやり尽くした先にある、人々という市場へのアプローチになります。
そのために、自社におけるマーケティングの定義は常に、潜在層へのアプローチである必要があるのです。
ではついに、その潜在層へアプローチする際に、非常に役立つ1つのマーケティング理論をご紹介します。
イノベーター理論とキャズム
「なぜ?私達はマーケティングをするのか?」という話にまだ納得されていない方もいると思います。
そういった方に向けて、1つ素晴らしいマーケティング理論をご紹介します。
それはイノベーター理論のキャズムというものです。
※キャズムとは「溝」のこと
簡単に説明すると以下のとおりです。
「イノベーター理論と、キャズムとは?」
市場には、大きく分けると以下の3パターンの人がいる。①新しいものが好きな人(20%)
②みんなが使っているものが好きな人(60%)
③古いものが好きな人(20%)①の新しもの好きは市場の2割で、②の人は市場の6割を締める大多数。
そして、この両者の間には大きな溝(キャズム)があり、①の人へのアプローチ方法と同じ方法をとっていても、②の大多数の人には響かない。
①と②の間にある溝(キャズム)を超えられるかどうかが、マーケティングの腕の見せ所である。
つまり、先程から言っていた潜在層(そのうち客)とは、上記②のみんなが使っているものが好きな人たちのことになります。
顕在層(今すぐ客)は新しもの好きな人たち。
こういう人たちはこの世界には20%ほどしか存在していません。
会社を成長し続ける上で必ずいつかはこの20%のキャズム(溝)を越えなくてはいけない。
しかし、それまでのデジタルマーケティング活動で、単に①の顕在層(今すぐ客)のことしか考えていなかったなら、このキャズムは越えられるでしょうか。
つまりマーケターに求められることは、顕在層(今すぐ客)へのアプローチを行い短期的な成果を上げる一方で、施策を打ち続けた結果得られた数値やデータを潜在層(大多数のそのうち客)へのアプローチに転換するにはどうすればいいのか?を考え続けることなのです。
はじめから顕在層(そのうち客)にアプローチすることは出来ません。
なぜなら彼らは実績がないと買わない人たちだからです。
しかしある程度、実績が付いたときには、それまで買ってくれたお客さんに似た人たちは、いません。
売りつくしたからです。
そうなった場合、新規の市場を開拓することが出来なくなります。
その時、マーケターは、自身のマーケティング定義を再定義しなくてはいけなくなるのです。
そしてその時が来てから考えていては遅いでしょう。
マーケティングの重要性を再確認して欲しい
よくお客様から「マーケティングって結局なんなの?」と聞かれます。
そのときによく使う例えがこちらです。
「船のマストに登って船の進む先を見ること」
会社という大きな船の進む先に雨雲があったら、最も早く気づける位置に登っている人がマーケターです。
先日、ある企業が地図アプリ事業がうまく行かず事業修正したらしいですが、地図情報はクラウド化でリアルタイム更新が中心の世の中で顧客ニーズを読みきれなかったことが原因だと思います。
GoogleMapに飲み込まれてしまったある事業です。
こういった市場の変化を見極め適切なタイミングで軌道修正を図るきっかけを作れるのがマーケティングなのだと私は信じています。
誰よりも最初に気づいて、「船長(社長)!雨雲が迫ってます!」と言える、そんなイメージです。
・市場はどうなっているか?
・お客さんからの声はどう?
・売れている商品はどんなもの?
・売れない商品はなぜ売れない?
こういった思考の連続が市場理解に繋がり、「もしかしたら、こうした方がいいかも!」といったアイデアが出てきます。
市場が求めているものを世の中に提供し、世の中や会社を大きく発展させる大発見が出来る考え方(生き方)がマーケティングなのです。
だからこそ、マーケティングというのは必ずしなくてはいけないと私は思っています。
マーケティング戦略の根幹の理論をご紹介

マーケティング戦略とは、ブランドを生み出すこと
みなさんはブランドというものを聞いたことがあるでしょうか。
「●●といえば☓☓」といったものです。
マーケティング戦略は、最終的にはこの「ブランド」を生み出すことに集約されていくべきだと考えています。
なぜなら、ノウハウやハウツー、事例といったものは、成功すればするほど必ずと行っていいほど真似をされてしまいます。
どんなに新しい手法も、最終的には一般的なものになり、その結果、価格競争に巻き込まれます。
利益率が下がってしまうので、売上を生み出す活動に割くリソースが減少します。
結果、企業は衰退する訳です。
例えば、TOYOTAさんのCMは、言葉や説明が極端に少ないと思いませんか?
それでも売れるのは、ブランドがあるからです。
例えば、ルイヴィトンの鞄は原価4千円と言われていますが、40万円で売れます。
なぜなら、ブランドがあるからです。
潜在層へのアプローチというのは、こうしたブランドを作るということです。
顕在層へのアプローチの結果見えてきた、潜在層のニーズやターゲット層に合わせて、ブランドを作り上げることが、非常に重要なのです。
その際非常に参考になる、もう一つのマーケティング理論をご紹介したいと思います。
人は何に魅力を感じるのか?ゴールデン・サークル理論から読み解く
一体どうやってブランド化を進めればいいのでしょうか?
それは『人の想いに訴えかけることから始める』です。
まずはこちらのゴールデン・サークル理論の説明をお読み下さい。
『ゴールデンサークル理論とは?』
人は なぜ(WHY)→どうやって(HOW)→何を(WHAT)の順番で説明されると魅力を感じるという理論。
人間の脳みそは、中心に爬虫類脳、その外に哺乳類脳、一番外に人類の脳という3層構造で作られており、その中で人間の感情をコントロールするのは中心にある爬虫類脳と言われている。
この爬虫類脳は、とっさに石を避けるといった生命の危機に対応するため、言葉のような遅いコミュニケーションは出来ない分、感覚的な判断が鋭い。
そのため、爬虫類脳を納得させられれば強く人の感情に訴えられると考えられている。
しっかり知りたい方はこちらの動画を御覧ください。
この理論は実はみなさんも経験があると思います。
例えば、頭のいい人から、すごくロジカルな提案や指摘を受けたけど、何故か納得ができない、といったことです。
これは、その人の「なぜ?」が分からないからです。
・その人の行動の動機は何か?
・その人は何をゴールにしている人か?
・その人の信じているものは何か?
こういった事から、相手に伝えていくことで人の感情に訴えることが出来る訳です。
逆を言えば、これをしないと哺乳類脳や人類の脳には響くけど、感情には訴えられないので、同じような安い商品が出たり、同じ価格の高性能な商品が出たら、お客さんはそっちに移ってしまいます。
この理論を体現し急成長した企業としてはAppleです。
もしアップルが、WHY→HOW→WHATではなくWHAT→HOW→WHYの順番で説明していたらこうなります。
・だめな例
AppleのiPhoneは最高に高機能ですよ。(WHAT)↓
デザインもいいし、IT技術の粋を結集させ作ったのです。(HOW)
↓
Appleはこれで世界を変えたいです。(WHY)
お一ついかがですか?
こんなところでしょうか。
では実際の例を見てみましょう。
・実際の例
Appleは世界を変えたいのです。(WHY)
↓
そのために、最高のデザインとIT技術を結集させて作りました。(HOW)
↓
それがこのiPhoneです。(WHAT)
お一ついかがですか?
同じ内容の順番を変えるだけで、印象が違いませんでしょうか。
これが、WHYから説明することで爬虫類脳を揺さぶった効果です。
だからこそ、マーケティング活動における表現のすべては、お客様に「WHY」から納得して頂くことを必ず最初にやらなくてはいけないのです。
そしてこれは、驚くほど多くの企業が出来ていないことなのです。
ぜひ実践してみて下さい。
会社組織におけるマーケティング部門の現実的な課題

組織内での立ち振舞い
と、ここまで、色んなことを言ってきましたが、とはいえ、リソースが足りないのに成果を求められるという厳しい状況にあるマーケターの方もいるのではないでしょうか。
例えば、デジタルマーケティングを始めたばかりで、社内評価も弱いといった場合、理想的なマーケティング像とかけ離れた状況に嫌になるでしょう。
その時、どうするべきかは簡単です。
まずは顕在顧客(今すぐ客)向けのマーケティング活動で数字を上げることです。
顕在層へのマーケティングで成果を出すことは絶対に出来るのです。
そして、それは会社内での信頼獲得に必ず繋がります。
確かに理想は大事です。
しかし、現場のマーケティング活動においては、それが足かせになり、結局マーケティング部門は不要であると判断されてしまっては元も子もありません。
経営層が求めていることは何なのか?まずはそこからマーケティングをしていくべきです。
私は、顕在層(今すぐ客)へのアプローチをすること自体を否定しているのではなく、そこからマーケティングの経験や知見を学び、いずれくるだろう潜在層(そのうち客)、つまり大多数の市場に挑戦するための準備期間として捉えてほしいのです。
そのために、まずは出来ること、すぐ成果が出ることから始めるべきです。
DO(知見やリソース)で挫折する
しかし、実際にそれを実行に移すためには非常に高い壁があります。
そこで、1つそのヒントとなる業務の切り分けをご提案したいと思っています。
WEBマーケティング業務を労働集約的なものと知的労働的なものに分けてみました。
以下ご覧ください。
■労働集約
・広告の運用
・ABテストの実施
・諸々の設定
・データ集計
・根回し用の資料作成
・マーケツールの情報収集
■知識労働
・運用方針固め
・クリエイティブディレクション
・コミュニケーション設計
・分析
・組織内の根回し
・営業同行
・お客さんの情報ヒアリング
こうした、業務の切り分けを行い、労働集約的な業務は外注することで、マーケティング業務をしっかりと回すことが可能になります。
その際は、弊社のような集客代行のサービスをご利用下さい。
定額利用が出来るので予算も取りやすく、成果が出なければすぐに切ることも出来るでしょう。
最後は宣伝になりましたが、世の中のすべてのマーケターの助けになればと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、マーケティング業務の内製化を図ろうとしている企業様に向け、マーケティングにおける重要な考え方、戦略、そしてイノベーター理論やゴールデン・サークル理論などご説明いたしました。
顕在層へのアプローチだけでは、必ず行き詰まりが見えてきます。
その時、この記事のことを思い出して頂けたら幸いです。
それでは、良いマーケターライフを!


